名詞節とは、主節に対して名詞のような働きを持つ従属節です。
例:
Espero que no llueva en la carrera.
レース中に雨が降らないことを願う。
この場合、従属節は「レース中に雨が降らないこと」です。これは「~こと」と表現されていることからも分かるように、名詞としての働きを持っています。なお、「主節の動詞に対して従属節が目的語として働いている」と考えることもできます。
名詞節が含まれる場合、名詞節における動詞には、直説法が用いられる場合と、接続法が用いられる場合とがあります。どちらが用いられるかは、「主節の動詞」および「名詞節の内容がどれだけ現実味を持っているか」で決まります。
名詞節で接続法が用いられるのは、主節の動詞が以下のような場合です。
・「希望・願望」、「使役・命令」、「許可・禁止」、「忠告」などの意志を示す場合。
主な例:
「希望・願望」 | 「使役・命令」 |
esperar 期待する desear 望む querer 欲する preferir 好む requerir 要求する necesitar 必要とする |
mandar 命令する pedir 頼む rogar 懇願する decir ~と命じる |
「許可・禁止」 | 「忠告」 |
aceptar 認める permitir 許可する prohibir 禁止する |
aconsejar 忠告する proponer 提案する segerir 提案する |
・「感情」を示す場合。
主な例:
「感情」 |
admirarse de 賞賛する gustar 好む encantar 喜ばせる sentir 残念に思う temer 恐れる |
・「疑惑・否定」や「未知・無自覚」など否定的な感情や思考を示す場合。
主な例:
「疑惑・否定」 | 「未知・無自覚」 |
dudar 疑う negar 否定する no ser verdad 真実ではない no ser cierto 確かではない |
no creer 信じない no ver ~とは見えない、思えない no saber 知らない |
・「可能性・蓋然性」や「価値判断」など主観的な判断による物事の可能性を示す場合。
主な例:
「可能性・蓋然性」 | 「価値判断」 |
ser posible 可能性がある ser probable 可能性が高い |
ser mejor より良い ser importante 重要である |